スペシャルリポート

コージェネで省エネやBCP対策を推進
スマートコミュニティが都市競争力を向上

ビジネスチャンス拡大の鍵を握るコージェネ

那須原和良(なすはら かずよし)氏
那須原和良(なすはら かずよし)氏。清水建設 ecoBCP事業推進室長。1981年早稲田大学大学院理工学研究科修了、同年清水建設入社。2007年設計本部副本部長、2010年設備本部副本部長を経て、2012年ecoBCP推進室の新設時に室長に就任。空気調和・衛生工学会地球環境委員会委員長なども務める

石井:清水建設では、総合建設業という立場から、スマートコミュニティに対してどのような期待があるのでしょうか。

那須原和良氏(以下敬称略):ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)やスマートビルの施設を、単体できちんと作り込むという点で、まず私たちの出番があります。それを核として周辺の施設と電力・熱・情報のネットワークを構築し、面的融通を図り高効率化する。またその際、道路や敷地をまたがる工事で、地下鉄・インフラなどの公共設備や周辺施設に影響を与えることなく計画・施工できる点でも、ゼネコンの技術やノウハウを生かすことができると思います。

 建物が完成した後にも、その建物を最も熟知している私たちならば、運営オペレーションを担っていけるはずです。スマートコミュニティのさまざまなプロジェクトで、私たちの技術を生かし、貢献していきたいと考えています。

井熊均(いくま ひとし)氏
井熊均(いくま ひとし)氏。日本総合研究所 執行役員・創発戦略センター所長。1983年早稲田大学大学院理工学研究科修了、同年三菱重工業。1990年日本総合研究所、2002年同社創発戦略センター所長、2006年から現職。2003年から早稲田大学大学院非常勤講師を兼務。主な著書に「次世代エネルギーの最終戦略」「2020年、電力大再編 ─ 電力改革で変貌する巨大市場 ─」など

石井:スマートコミュニティに関して、日本では主に省エネとBCPという価値に期待が寄せられていて、そこがビジネスチャンスとなるように思います。海外ではどのような価値が求められ、ターゲットになるのでしょうか。海外のプロジェクトに詳しい日本総研の井熊さん、いかがでしょう。

井熊均氏(以下敬称略):スマートコミュニティというのは、基本的に高価なものになりますので、その価値を最終的なユーザーへのサービスなどに反映できるような顧客が、ターゲットになると思います。例えば、工業団地や住宅などの分野が考えられます。

 中国や東南アジアで、工場やマンションを買おうとしている人たちを対象に何度かヒアリング調査を実施したのですが、環境性や安全性を評価する声の多さは予想以上でした。環境性や安全性は、決して日本人だけのニーズではないということです。経済的なレベルが一定以上の人であれば、中国でも東南アジアでも、環境性の高い生活空間で過ごしたいと思っているし、きちんと管理された工場で生産活動をしたいと考えている。コージェネは、そうしたニーズに対応する基本的なツールになっていくのではないかと思います。

 
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