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[コージェネ財団特別講演会2021レビュー1]概要報告 新しいエネルギー基本計画とカーボンニュートラル コージェネの徹底活用で脱炭素社会実現へ

[コージェネ財団特別講演会2021レビュー1]概要報告 新しいエネルギー基本計画とカーボンニュートラル コージェネの徹底活用で脱炭素社会実現へ
2021年9月15日(水)公開
取材・構成・文/小林佳代 写真/加藤 康
 

コージェネレーション・エネルギー高度利用センター(コージェネ財団)は2021年7月15日、東京・イイノホールで「新しいエネルギー基本計画とカーボンニュートラル」をテーマに特別講演会を開催した。菅義偉政権は昨年10月、「2050年カーボンニュートラル」を打ち出し、今年4月には「30年度の温室効果ガスを13年度比46%削減」という高い目標を示した。

日本はどのような道筋で脱炭素社会を実現するべきか。有識者や政府関係者、企業関係者らによる鼎談とパネルディスカッションで、現在策定中の「第6次エネルギー基本計画」の動向やあるべき日本のエネルギーシステムの姿、その中でコージェネレーション(熱電併給)システムが果たす役割などについて意見が交わされた。

脱炭素化の高い目標を掲げるのが世界の潮流

 菅義偉政権は「脱炭素社会の実現」に向け大きく舵を切った。昨年10月には所信表明演説の中で「2050年にカーボンニュートラルを達成する」と宣言。今年4月には「30年度の温室効果ガスを13年度比46%削減」と、従来から7割以上引き上げる高い目標を示した。経済界・産業界も呼応し、日本全体で脱炭素化への動きが加速している。

 コージェネレーション・エネルギー高度利用センター(コージェネ財団)は7月15日、「新しいエネルギー基本計画とカーボンニュートラル」をテーマに「特別講演会2021」を開催した。

コージェネ財団理事長 柏木孝夫
コージェネ財団理事長 柏木孝夫

 開会挨拶で登壇したコージェネ財団の柏木孝夫理事長は「米国ではバイデン政権が誕生後、再生可能エネルギーとゼロエミッションに対する強い姿勢を示している。以来、脱炭素化に向けた高い目標を掲げることが先進国の政策の潮流となっている」と世界の状況を説明した。その上で、日本のエネルギーシステムについて「これからは大規模電源と分散型電源が共存する時代。熱と電気を同時に生み出し、エネルギーシステムの強靱化に寄与し、再生可能エネルギーの調整用電源としても活用できるコージェネは分散型エネルギーシステムの中でデマンドサイドに置かれる極めて重要な電源ととらえている」と語った。

 コージェネ財団がまとめたデータによると、20年4月から21年3月までのコージェネの導入量は35万kWと累計で1330万kWを超えたという。年間650億kWhの電力量を供給していると推計され、電力量全体の6~7%を占める。柏木理事長は「コージェネは1つの重要なエネルギー要素と自負している。今後も一層の発展のために尽力したい」と抱負を述べた。

 続いて経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部長の茂木正氏が来賓挨拶に立った。「第6次エネルギー基本計画」の策定に向けた議論が進む中、「50年カーボンニュートラル」「30年度に46%減」への道筋をどう描いているかを説明した。

 
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