スペシャルリポート

[コージェネシンポジウム2023レビュー1]概要報告 エネルギーセキュリティとコージェネレーション コージェネを核に省エネ・電化・水素化を推進へ

[コージェネシンポジウム2023レビュー1]概要報告 エネルギーセキュリティとコージェネレーション コージェネを核に省エネ・電化・水素化を推進へ
2023年3月15日(水)公開
取材・構成・文/小林佳代 写真/加藤 康
 

一般財団法人コージェネレーション・エネルギー高度利用センター(コージェネ財団)は2023年2月3日、東京・イイノホールで「エネルギーセキュリティとコージェネレーション」をテーマとする「コージェネシンポジウム2023」を開催した。ウクライナ危機などを背景にエネルギー情勢が混迷する中、我が国はコージェネレーション(熱電併給)システムを核にいかにエネルギーセキュリティを確保すべきか。有識者や企業関係者らが講演や鼎談で語り合った。

エネルギー安定供給と脱炭素、取り組むべき内容は同じ

コージェネ財団 理事長 柏木孝夫
コージェネ財団 理事長 柏木孝夫

 世界のエネルギー情勢は混迷を深めている。世界的なカーボンニュートラルシフトにより、新たなガス田の開発停止や石炭火力撤退などが相次ぐ中、2022年にはウクライナ危機が発生し化石燃料価格が高騰、エネルギー需給の逼迫に一層拍車をかけている。量・価格の両面でエネルギーの安定供給を図りつつ、カーボンニュートラルを実現する道筋をどうつけるかが世界共通の課題となっている。

 「コージェネシンポジウム2023」では、始めに柏木孝夫理事長が登壇し開会挨拶を行った。

 「カーボンニュートラルは長期的な視点でマイルストーンを描き、徐々に舵を切っていくべきもの。一方、エネルギーセキュリティは毎秒毎秒、常に確保しなくてはいけない。スピード感は全く異なるが、取り組むべき内容は一致する」と説明した。

 必要なのは大規模電源と分散型電源が共存するエネルギーシステムを構築しながら、省エネ・電化・水素化の3つに取り組むことだ。いずれにおいてもコージェネは重要なツールとなる。

 都市部では比較的大きなコージェネを導入することで、域内で電気と熱を面的に利用するエネルギーシステムを構築できる。再生可能エネルギーの豊富な地方では調整役を果たし得るコージェネを核とすることで、地産地消のエネルギーシステムをつくることができる。

 柏木理事長は「省エネ性の高いコージェネは速効性のある脱炭素テクノロジー。燃料の天然ガスを再エネ由来の水素を用いた合成燃料へと徐々に変換することで、カーボンニュートラルとエネルギーセキュリティを両方達成できる。さらなる普及促進を図りたい」と展望を示した。

 
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