コージェネ財団は2016年2月4日、東京・イイノホールにおいて「コージェネシンポジウム2016」を開催した。「変貌するエネルギー市場におけるコージェネの未来」と題して官民学の有識者や実務者らによる講演やパネルディスカッションを行った。
この4月からの電力小売り全面自由化を受け、また来年4月からのガス小売り全面自由化を控え、日本のエネルギーシステムは大転換を遂げつつある。その中で排熱を有効利用でき、省エネやCO2(二酸化炭素)排出削減効果が高く、災害時などBCP(事業継続計画)にも対応できるコージェネレーション(熱電併給)システムへの期待は高まっている。

柏木孝夫コージェネ財団理事長
経済産業省は昨年7月、「長期エネルギー需給見通し」を決定し、日本における2030年のエネルギーミックス(電源構成)について目安とすべき具体的数値を定めた。その中で、多様なエネルギー源活用の一環としてコージェネにも言及し、2030年に1190億kWh程度の導入という具体的な数値目標も掲げた。
シンポジウムの開会に当たり挨拶に立った柏木孝夫コージェネ財団理事長は「コージェネはマチュアな技術になりつつある。エネルギーミックスにコージェネの数値目標が書かれたことは大きな一歩であり、2016年はコージェネ元年といえる。電力全体の11~12%を占める1190億kWhをどのように実現するか、多面的に考えていかなくてはならない」と強調した。
その上で、この4月に始まる日本の電力自由化について、「欧米に比べて遅いと言う人もいるが、全くそんなことはない。IoT(モノのインターネット)時代に入って初の自由化。需要側できめ細やかに制御するデジタル革命をベースに市場原理も取り入れながら、地産地消のエネルギーをどう取り込んで新たなエネルギーシステムを作り上げていくのか、世界が注目している。技術開発、制度改革などあらゆる手段を講じて、世界のリーダーとなるような先進的なモデルを作り上げる必要がある。コージェネはその要の存在であり、財団がイニシアティブをとって普及を進めていきたい」と意欲を示した。