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[コージェネシンポジウム2026]基調講演 Daigasグループのカーボンニュートラルへの取り組み “第3の創業”で「e-メタン」のサプライチェーンを構築

[コージェネシンポジウム2026]基調講演 Daigasグループのカーボンニュートラルへの取り組み “第3の創業”で「e-メタン」のサプライチェーンを構築
2026年3月18日(水)公開
取材・構成・文/小林佳代 写真/加藤 康
 
基調講演では、大阪ガス代表取締役社長 社長執行役員の藤原正隆氏が「Daigasグループのカーボンニュートラルへの取り組み」を語った。2050年にカーボンニュートラル社会を実現するためのエネルギートランジションとして、まずは天然ガスへの燃料転換により低炭素化を図り、その後、既存インフラを利用できる「e-メタン」を導入するという方針を提示。“第3の創業”と位置付けるe-メタンのサプライチェーン構築について詳しく説明した。

まずは天然ガスへの燃料転換で低炭素化

藤原 正隆(ふじわら まさたか)氏
藤原 正隆(ふじわら まさたか)氏
大阪ガス株式会社
代表取締役社長 社長執行役員
1958年生まれ。1982年3月京都大学工学部石油化学科卒業、同年4月大阪ガス入社。2009年6月理事 エネルギー事業部 京滋エネルギー営業部長、2012年4月執行役員 エネルギー事業部 エネルギー開発部長 兼 大口エネルギー事業部長に就任。2013年4月大阪ガスケミカル株式会社代表取締役社長、2015年4月大阪ガス常務執行役員、2016年4月副社長執行役員、2016年6月代表取締役 副社長執行役員を歴任。2021年1月より現職。

 Daigasグループは、「カーボンニュートラルビジョン」や「エネルギートランジション2030」の公表を通じ、2050年カーボンニュートラル実現への挑戦と、2030年までのエネルギートランジションの方策を提示しています。

 2030年に向けてまず行うのは、徹底した低炭素化です。石炭や石油から天然ガスへの燃料転換に加えて、コージェネ、ボイラー、工業炉、空調など高効率なガス機器システムを利用した天然ガスの高度利用を進めることが重要です。その後、液化天然ガス(LNG)輸送船、受入基地、都市ガスパイプライン、燃焼機器など既存のインフラを利用できる「e-メタン」を導入することにより、天然ガスを脱炭素化し、シームレスに、かつ社会実装コストを抑えて、カーボンニュートラル社会へと移行していきます。

 天然ガスは「S+3E(安全性、供給安定性、経済効率性、環境性)」のバランスに優れたクリーンエネルギーです。世界中に産地が分散し、地政学的なリスクが相対的に低い上、国内には強靱なガスインフラがあり、安定供給が可能です。加えて、石炭に比べCO2排出量を約4割低減できます。

 2025年2月に政府が閣議決定した「第7次エネルギー基本計画」では、「S+3Eの原則」が再確認され、改めて低炭素な天然ガスの重要性が示されました。再生可能エネルギーの調整電源として、また熱需要の脱炭素化の担い手として、天然ガスを明確に位置付けたのです。我々は国のエネルギー政策と歩調を合わせ、従来通り、低炭素な天然ガスの普及拡大を目指します。

 天然ガスへの燃料転換は、他の対策と比較してCO2削減の費用対効果にも優れています。環境省が推進する国家プロジェクト「SHIFT」事業で1t当たりのCO2削減の実績を見ると、電化設備や省エネ設備の導入には多額の設備投資とランニングコストがかかる場合があります。一方、天然ガスへの燃料転換は、その半分以下のコストでCO2削減が可能です。

 気候変動問題は、スピード感ある対応が極めて重要です。水素やアンモニアの実用化まで石炭や石油を燃やし続けるのではなく、一日も早く天然ガスへの燃料転換を行い、4割~5割のCO2排出量削減を実現すべきです。

 我々はお客様に対し、エネルギー利用状況の調査・診断から、その状況に合わせたオーダーメイドでの省エネ技術・機器の開発、エンジニアリング、メンテナンスまでワンストップで提供し、数多くのエネルギー転換を成し遂げてきました。特に、電気と熱のバランスを考慮した最適なコージェネの提案や、当社独自のガスバーナーを用いた生産工程まで深く踏み込んだ工業炉の燃料転換技術などは、天然ガス利用を促進する当社の強みと言えます。

 

第7次エネルギー基本計画  主な内容(天然ガス関連)

 
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