「開業して20年経過した大型複合施設『東京イースト21』ですが、この既存ビルにおけるスマートエネルギーネットワーク構築に、あえてチャレンジしました。高効率ガスコージェネ発電機を導入し、発生する熱エネルギーと電力を施設全体で有効活用しています。大手町や丸の内のような都心部にあるわけではないので、施設として付加価値を高めることも必要でした」
こう話すのは、鹿島建設の建築設計本部の平岡雅哉・本部次長(設備設計担当)。
江東区東陽に東京イースト21が開業したのは1992年。以来、地域のランドマークとして親しまれてきた。今年4月には、スマートエネルギーネットワークを導入してリニューアルされた。
この施設は3万3387.44m2の敷地に、ホテル棟、飲食店などが入る低層のモール棟、オフィスビルのタワー棟、そしてかつてはスーパーが入っていたものをオフィス向けに改装したビジネス棟、立体駐車場などからなる。建築面積は2万4493.71m2で、延べ床面積は14万2183.363m2の規模。92年の開業時からコージェネシステムは導入されていて、高い環境性能を持った複合施設だった。350kWのガスエンジンコージェネ発電機が2台、蒸気吸収式冷凍機などは最初から稼働していた。
2011年秋に施設のリニューアルについて検討を開始。12年6月には、エントランスや照明のLED(発光ダイオード)化などのリニューアル工事とともに、スマートエネルギーネットワーク構築に着手した。
コージェネ関連は12年10月から設備の搬入など工事を始めた。鹿島だけではなく、東京ガスと、その100%子会社のエネルギーアドバンスとの共同作業で進めた。
新たに導入した主な設備は、700kWのガスエンジンコージェネ発電機(ヤンマーの100%子会社のヤンマーエネルギーシステム製)と排熱投入型吸収式冷凍機(日立製作所製)。実はこの2つとも、搬入作業は大がかりなものとなった。

東京イースト21