「コージェネ大賞」は一般財団法人 コージェネレーション・エネルギー高度利用センター(ACEJ)が2012年度に創設した。2013年度は2回目の発表となる。「民生用部門」「産業用部門」「技術開発部門」に分け、それぞれに「理事長賞」「優秀賞」「選考会議特別賞」を設けている。新規性・先導性、新規技術、省エネルギー性などにおいて優れたコージェネレーション(熱電併給)システム(CGS)を表彰することにより、コージェネシステムの有効性を社会に広め、普及促進につなげることが目的だ。
今回は、コージェネシステムの設置または技術開発に携わる個人、グループ、法人(会社、団体)、地方公共団体などから、前回を11件上回る37件の応募があった。学識経験者などで構成する選考会議が審査し、合計15件の受賞者を決定した。

「発電の際に発生する排熱を回収し無駄なく利用できるコージェネは低炭素化の期待が大きい」と笠木氏は話す
政府は、次世代のエネルギーインフラを担う分散型エネルギーシステムとして、コージェネの導入拡大を推進している。「現在、日本の発電設備容量は2億3000万kWで、そのうちコージェネの設備容量は1000万kWほど。石油やガスなど化石燃料の大半を政治的・社会的に不安定な中東に依存している日本のエネルギー事情を考えると、エネルギー利用効率に優れるコージェネの1000万kWが持つ意味は決して小さくない。さらなる普及拡大のためにも、『コージェネ大賞』を発表し、コージェネの優れた技術や導入事例をより広く社会に知ってもらうことは重要。そうした事業に関わり、新技術開発にいそしむ人たちを勇気づける有効な機会にもなる」。「コージェネ大賞」選考会議委員長で、東京大学名誉教授、独立行政法人 科学技術振興機構(JST)上席フェローの笠木伸英氏は賞の意義をこう語る。
東日本大震災後の日本のエネルギー事情の変化に伴い、コージェネが担う役割は一層大きくなっている。
「日本の総エネルギー供給量は、震災後の景気悪化や消費者の節電意識の高まりなどにより、震災前の2010年度に比べて、2012年度は6%減った。一方でその間、電力供給量の3割を占めていた原子力発電所の稼働が止まり、火力発電所における石炭、石油、ガスなど化石燃料の使用量が増えたことで、温室効果ガスの排出量は6.7%増えてしまった。発電の際に発生する排熱を回収し無駄なく利用できるコージェネは低炭素化の期待が大きい。また、災害など非常時にも発電できるため、事業継続計画(BCP)を確保し、信頼性の高いエネルギー供給システムを構築する上でも重要な存在となっている」(笠木氏)。
2013年度の「コージェネ大賞」では、こうした状況を反映し、「低炭素」や「防災・BCP」に優れた案件が入賞した。