スペシャルリポート

変貌するエネルギー市場におけるコージェネの未来

コージェネがエネルギーシステム改革の要に

経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 熱電併給推進室の戸邉千広室長
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 熱電併給推進室の戸邉千広室長

 来賓として挨拶した経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部熱電併給推進室の戸邉千広室長は、「エネルギーミックスの実現とシステム改革の実行に向けて、徹底した省エネルギー、再生可能エネルギーの拡大、新たなエネルギーシステムの構築が柱となる。コージェネはこれらに貢献する重要なツールと位置づけている」と国の姿勢を示した。また、コージェネに関係する2016年度予算として、地産地消型再生エネルギー面的利用等推進事業費補助金に45億円、電気・熱エネルギー高度利用支援事業費補助金に15億円、家庭用燃料電池(エネファーム)導入支援補助金に95億円などを用意していることも説明し、「現状の2倍である1190億kWhというチャレンジングな目標達成に向け、国としても最大限にサポートをしていく」と明言した。

 続いての基調講演では電力広域的運営推進機関の金本良嗣理事長が登壇。電力システム改革の中で同機関が果たしている役割について説明した。

 特別公演では東京農工大学大学院工学研究院先端機械システム部門の秋澤淳教授が2015年6月に財団が行ったドイツでの視察・調査結果を報告。コージェネを活用したシュタットベルケ(地域インフラ公社)事業の概要を紹介し、日本版シュタットベルケを考える上での材料を示した。

 各講演では大林組、ヤンマーエネルギーシステム、山梨県、三井造船が、コージェネの導入拡大に寄与する技術開発やシステム導入に際しての取り組みなどを紹介した。

 今回で4回目となる「コージェネ大賞」の表彰式も行い、民生用部門、産業用部門、技術開発部門でそれぞれ理事長賞、優秀賞、特別賞を受賞した事業者をたたえた。省エネ・省CO2に加え、BCP対応、電力自由化を見据えた新たなビジネスモデルなども大きな評価ポイントとなった。

土方教久コージェネ財団専務理事
土方教久コージェネ財団専務理事

 パネルディスカッションでは「日本の成長戦略とコージェネレーション」をテーマに議論が進んだ。コーディネーターは柏木コージェネ財団理事長。鈴木康友浜松市長、工藤禎子三井住友銀行執行役員成長産業クラスターユニット長、重永智之パシフィックコンサルタンツ取締役事業マネジメント本部長、村関不三夫東京ガス常務執行役員エネルギーソリューション本部長が活発に意見を交わした。

 閉会の挨拶で土方教久専務理事はこの日、430人の来場者があったことを報告し、「コージェネへの期待が高まっていることの表れ」だと述べた。また、「エネルギーミックスに盛り込まれた数値目標を達成するため、財団として多くの取り組み、多くの知恵を集め、コージェネ導入拡大に向けて努力していく」と改めて決意を表明し、シンポジウムを締めくくった。

 
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