日本が世界に先駆けて開発・商品化した家庭用燃料電池コージェネ「エネファーム」。当初は、発電セルに固体高分子を使ったものだけだったが、2012年に、より発電効率に優れるセラミックス(固体酸化物)を発電セルに使う「type S」を、大阪ガスが発売。その最新の改良モデルが、2016年4月に発売された。最大の改良点は、発電効率を従来品から5.5ポイント向上させ、世界最高の52%にまで達したこと。その分、お湯として利用する排熱量が減るので、そのお湯を貯めるタンクを小型化でき、設置スペースに制約のあるマンションなどへの設置や、既設のガス給湯器に発電ユニット単体を後付けすることも可能になった。「発電効率を高める技術開発によって、コストダウンや周辺機器の小型化なども同時に実現でき、価格は従来品よりも約25万円低減できた。設置スペースも小さくなり、対象となる顧客層を拡大できた。様々な課題を一挙に解決できた」(大阪ガスの岩田伸氏)。

■理事長賞
案件名:世界最高発電効率とコンパクト化を実現
~家庭用燃料電池「エネファームtype S」の開発~
申請者:大阪ガス(株)/アイシン精機(株)/(株)ノーリツ
家庭用燃料電池コージェネ「エネファームtype S」のマンションでの設置(左)と、既設ガス給湯器への発電ユニット後付け設置(右)のイメージ
■技術開発部門 その他受賞者
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案件名
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申請者
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優秀賞
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商品力を向上した新型マイクロコージェネの開発 ~ 35kWジェネライトの開発 ~
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ヤンマーエネルギーシステム(株) 大阪ガス(株) 東京ガス(株) 東邦ガス(株)
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