スペシャルリポート

[コージェネシンポジウム2017レビュー1]
概要報告
エネルギー大変革期におけるコージェネレーション

技術の進歩や市場の構造変化に対応して新ビジネス創生へ

 基調講演は一橋大学大学院商学研究科の山内弘隆教授が登壇。電力・ガスの自由化までの動向と自由化後の展望を論じた。システム改革は単なる自由化や競争の導入にとどまるものでなく、技術の進歩や市場の構造変化に対応した供給システムの改革となるべきものであり、ここにおける新ビジネス創生への期待も大きいことを示した。

 特別講演ではIHIエネルギープラントセクター原動機プラント事業部の山口亨営業部長が2016年9月にコージェネ財団が行った海外事例調査を報告した。調査対象国であるタイとミャンマーでのエネルギー事情やコージェネ導入事例を紹介。各国の経済の発展段階やインフラの整備状況に応じたシステム提案に事業機会があることを指摘した。

 「日本の都市・産業の競争力向上に向けて」というテーマでのパネルディスカッションでは、柏木コージェネ財団理事長がコーディネーターを務め、清水建設の波岡滋専務執行役員、三菱重工エンジン&ターボチャージの花沢芳之代表取締役社長、PwCアドバイザリー合同会社パートナーの野田由美子インフラ・PPP部門統括都市ソリューションセンター長、東京ガスの安岡省取締役常務執行役員エネルギーソリューション本部長大口エネルギー事業部長の4人がパネリストとして登壇した。コージェネシステム導入によるBCP(事情継続計画)性、レジリエンス(防災・減災)性の向上が建物、まち、都市の競争力にどう結びつくか、またコージェネ普及のために官民連携がいかに必要かといった観点で活発な議論が繰り広げられた。

土方教久コージェネ財団専務理事
土方教久コージェネ財団専務理事

 シンポジウムを締めくくる閉会の挨拶で土方教久専務理事は、この日の来場者が300人を超えたことを報告。「エネルギー業界、コージェネ業界が手を携え、新たなエネルギーシステムの構築を進めることが日本の将来を明るくする。今後の皆さんの取り組みを私たちも引き続き応援していきたい」と力強く語った。

 シンポジウムに先立ち、「平成28年度コージェネ大賞」の表彰式も行った。今回で5回目を迎えたコージェネ大賞は民生用部門、産業用部門、技術開発部門に分け、優れたコージェネシステムを選定し理事長賞、優秀賞、特別賞を授与するもの。今年度は初めての海外2件を含む20件の応募があり、その中から13件を選定した。選考委員長の山路憲治地球環境産業技術研究機構理事・研究所長は「東日本大震災以降、コージェネは省エネ性、環境性、経済性に加え分散電源が持つBCP性やレジリエンス性強化という切り口での導入事例が多くなっている。優秀事例は多くの事業者にとって貴重な標本になる」と評価した。

 
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来る2月15日、コージェネ財団は、「IoTネットワークによる超スマートシティへのアプローチ」をテーマに、「コージェネシンポジウム2018」を東京・千代田区のイイノホールで開催します。翌16日には、テクニカルツアーも実施します。ぜひご参加ください。

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