スペシャルリポート

超スマートエネルギー需給に不可欠なプロシューマーシステム
2050年を見据えた未来のエネルギーシステムのあり方

プロシューマーシステムにコージェネは不可欠

 続いて「エネルギー基本計画の実現に向けて~次世代のエネルギー需給におけるプロシューマーシステムの重要性~」と題した鼎談を行った。メンバーは山影政策課長、柏木理事長と、「総合資源エネルギー調査会基本政策分科会」の一員としてエネルギー基本計画改訂の議論にも加わったIHIの水本伸子取締役常務執行役員高度情報マネジメント統括本部長の3人。3人は第5次エネルギー基本計画の内容を確認しつつ、再生可能エネルギーの主力電源化における水素の役割や可能性について語り合ったほか、エネルギーシステム改革によって変革の過渡期にあるエネルギービジネスの状況を俯瞰し、今後進むべき道を探った。

 鼎談の後には「プロシューマーシステムの事業モデル」をテーマとするパネルディスカッションが開かれた。第5次エネルギー基本計画に盛り込まれた「需要サイド主導の分散型エネルギーシステム」をプロシューマーシステムととらえ、事例を紹介するなかで、柔軟なエネルギー需給構造の実現に向けた手法や課題を探った。

山﨑隆史 コージェネ財団専務理事
山﨑隆史 コージェネ財団専務理事

 コメンテーター役として日建設計総合研究所の野原文男代表取締役所長が登壇した。プレゼンターとして、日立製作所の蜂谷浩二産業ユーティリティソリューション本部長が電力自己託送制度を活用し複数工場間で電力・熱の利用を最適化したエネルギーマネジメントなどの事例を、静岡ガスの中井俊裕執行役員エネルギー戦略部長がグループ電力会社・静岡ガス&パワーが手掛ける地域のエネルギー需給調整システムなどの事例を、竹中工務店の下正純環境エンジニアリング本部長が東京本店のある東京都江東区新砂エリアで進める脱炭素モデルタウンの実証事例を紹介した。野原所長が各社に質問を投げ掛け、プロシューマーシステムの事業モデルへの理解が進むよう解説を加えた。司会進行はコージェネ財団の山﨑隆史専務理事が務めた。

 閉会の挨拶で山﨑専務理事は「第5次エネルギー基本計画が目指す需要サイド主導のエネルギー需給構造の実現では、コージェネの普及拡大は欠かせない。財団としても、計画実現に向け、さらなるコージェネの普及拡大に尽力する。関係省庁や会員企業にも引き続き協力をいただきたい」と呼び掛け、特別講演会を締めくくった。

 
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