スペシャルリポート

製造業の知見・ノウハウを農業に応用
エネルギー利用効率と生産性向上を両立

他地域への展開も検討を開始

 今年4月に運用を開始した当初、F-グリッドにおけるエネルギー供給先は、トヨタ自動車東日本、トヨタ輸送、ベジ・ドリーム栗原の3社のみだった。その後8月末からは、新たにトヨタ紡織東北や、すかいらーくの食品工場へもエネルギー供給を開始。2014年には、ビューテック、中央精機東北も供給先として加わるなど、事業対象範囲を徐々に拡大していく。さらに2015年には、非常時に村役場などへ電力供給できる体制が整う予定だ。

エネルギー供給の実施スケジュール

エネルギー供給の実施スケジュール
 

 このような工業団地内全体のエネルギーマネジメントを実現することで、「導入効果は、省エネ性が23%、省CO2は29%、コスト削減では数%を、試算して見込んでいます。組合員と協力しながら、10年で9億円程度の利益を出せる事業にしていきたいと考えています」と、等氏は展望を語る。

 さらに将来へ向けた取り組みとして、このF-グリッドのモデルを他地域へと展開する検討も始めている。「国内外で、その候補地を探し始めています」(等氏)。ただし、日本のモデルをそのまま他地域に導入しても、同じ成果が出るとは限らない。「その土地のガスや電気の料金の違い、あるいはエネルギー供給の安定度などを踏まえ、最適なモデルを検討していきます」と等氏は話す。

 トヨタ自動車のものづくりへのこだわりから生まれた、東北発のスマートコミュニティ事業「F-グリッド」。海外進出の可能性も含め、さらなる展開が期待される。

 
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