続く来賓挨拶で、経済産業省 資源エネルギー庁の上田隆之長官は、東日本大震災によって浮き彫りとなった課題として、送電網の脆弱性とともに、コージェネなどの自家発電や、国民あるいは企業の省エネ対策が、エネルギー需給を調整するメカニズムにうまく組み込まれていなかった点などを挙げ、これらの対策として政府が推進する政策について述べた。
その一つである電力システム改革は、2015年から5年ほどをかけて3段階の改革が実施される。

上田隆之 資源エネルギー庁長官
上田長官は、電力小売事業への参入の全面自由化を進める第2段階の法案が、先般の国会で通過したことに言及。その思想背景として、「エネルギーの世界を今までのような一貫体制だけではなくて、送電網などのネットワークを中立化し、これらの規制を行う一方で、一定の料金を払えば誰もが使用できるようにし、発電などその他の領域についてはできるだけ自由度を高めていく」という主旨を説明した。
さらに上田長官は、「今後は並行して、ガスや熱供給のシステム改革も進めていく」と明言。「もう一度ネットワークの中立性に焦点をあてて、エネルギーシステム全体を再構築し、多くの人たちが発電し、多くの人たちが熱を供給し、多くの人たちがそのネットワークシステムによるエネルギーの需給調整に参加できるような環境を実現したい」とした上で、「エネルギーとインターネットの一体化により、デマンドレスポンスのような形で、コージェネで生まれた電気や熱を上手にエネルギーシステムの中に取り入れながら、需給のマッチングに役立つ仕組みづくりを進めていきたい」と、力強く意気込みを述べた。