秋山: 高齢社会を迎えて、特に若い働き手が少なくなると、人の手で行っていた作業もテクノロジーで補っていくことが必須になります。それは、高齢者の介護の問題に限ったことではありません。これからは高齢者でも75歳くらいまで働くことが普通、という社会にしていかなければ、日本は持続できないでしょう。外国人労働者を入れるというオプションもありますが、生産性と安全性を保ちながら、高齢者が社会の支え手になってもらうことも真剣に考えなければなりません。そのためには、テクノロジーの上手な活用ということが、これからの社会において要になると考えます。
新たな社会システムの構築においては、さまざまな場面で合意形成が必要になります。その部分では、むしろ経験豊富な高齢者の方が力を発揮できるかもしれません。
山下: 日本の優れたテクノロジーは、今後もますます重要になってきますが、一方で、それを支える技術者がどんどん少なくなっているという問題があります。世界に比べて日本では全人口に占める技術者の割合が少ないですし、今後もっと少なくなっていく見込みです。こうした状況について問題意識をもっている人は、まだ少ないと思います。若手の技術者を育成していくような教育改革も必要です。

百花繚乱の個々のシステムをリンクさせて、うまく全体最適化できた時に、高齢社会にも対応し、経済力も高められる日本の成長戦略となるのだと考えます(柏木氏)
柏木: 日本は、テクノロジーももちろん強いですが、鉄道を正確に走らせるような緻密なシステム運用も得意とするところです。社会システムの構築も含めた新しい街づくりの推進が、成長戦略の一つのシナリオとなり、世界をリードしていけるでしょう。
テクノロジーの動力源としては、電力が必要とされる場合がほとんどです。その電力は、外から供給するものもあれば、電池のように内蔵するものもある。あるいはコージェネのような熱電併給や、自然エネルギーのような分散型もあって、まさに百花繚乱。大規模なものから小規模なものまで百花繚乱の個々のシステムをリンクさせて、うまく全体最適化できた時に、高齢社会にも対応し、経済力も高められる日本の成長戦略となるのだと考えます。