スペシャルリポート

新たなビジネス展開と
コージェネへの期待(後編)

エネルギー小売業者に新ビジネスのチャンス

土方: これからコージェネの普及・活用がさらに進むには多様なプレーヤーが活躍し、新たなビジネスを起こすことが求められます。片山さん、特に期待する点はありますか。

片山: 自由化によって電力、ガスといった垣根はなくなります。他業界からも多様なプレーヤーが参入してくるはずです。電気・ガスのセット売りとかアグリゲータービジネスなど、より効率的、画期的な新サービスが生まれることを期待しています。プロフェッショナルであるエネルギー事業者がエネルギーマネジメントを担いながら付加価値の高い新サービスを提供することも出てくるでしょう。

パネリスト

 個人的にはエネルギー小売業者に注目しています。海外のエネルギー自由化の先例を見ると、小売業者の経営が厳しくなるということが多い。スイッチングリスクにさらされ、価格競争が激しくなるからです。こうした小売業者がコージェネのようなエネルギー設備を所有すれば、自ら生み出したエネルギーを組み合わせて販売することができます。電気やガスを調達して売るだけはない、新たなビジネスモデルをつくるチャンスだと思います。

土方: 三菱地所はエネルギー事業にも参画しています。今後、どのようにビジネスを成長・発展させていきますか。

井上: エネルギー事業には大いに興味を持っており、積極的に取り組んでいく考えです。丸の内・大手町・有楽町エリアでは以前から子会社の丸の内熱供給という会社が存在し、地域冷暖房事業を手がけています。この会社を発展させながらコージェネを取り入れることを想定しています。有楽町では2019年に竣工予定のビルにコージェネを導入。既存の地域冷暖房のシステムと組み合わせ、新たな配管を整備しながら電気、冷水、温水を提供します。今後、規制緩和が進めばさらに新たなビジネスにも参入しやすくなります。三菱地所が熱以外のエネルギーサービスを提供することも十分あり得ると思います。

土方: 先ほども話が出ましたが、コージェネは面的利用での普及・促進が求められています。古賀さん、そのために必要な要素は何でしょうか。

古賀: 異なる顧客企業同士でスクラムを組もうとする際、利害の偏りなく公平な形で契約を結ぶというのがなかなか難しく、我々も非常に苦労しているところです。そういう時に一種の触媒のような形で地元の自治体がジョイントしてくれると非常に組みやすい。さらに言えば、面的利用に対して補助金のような形のインセンティブがあると、「他企業との連携はいろいろ問題もあるけど、なんとかやってみようじゃないか」という気持ちを喚起することができ、顧客企業の背中を押す効果が得られるように思います。

土方: コージェネビジネスは自治体、エネルギー事業者、機器メーカー、建設会社、設計・エンジニアリング会社、そしてユーザー様と関係者が極めて多岐にわたります。これから登場してくる新規プレーヤーも既存プレーヤーと切磋琢磨し、競合、協力関係を築きながら、ビジネスモデルを発展・進化させていくことを期待します。

 
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来る2月15日、コージェネ財団は、「IoTネットワークによる超スマートシティへのアプローチ」をテーマに、「コージェネシンポジウム2018」を東京・千代田区のイイノホールで開催します。翌16日には、テクニカルツアーも実施します。ぜひご参加ください。

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