スペシャルリポート

スマートシティ実現に向けて~IoTからIoSへ~
オープン化の波に対応しエネルギー分野の大変革を

AIの活用で大幅な省エネも実現可能

 では、オープンなIoTを生かすのには何が必要でしょうか。

 IoTで収集したビッグデータを解析する手段として、人工知能(AI)への注目が高まっています。機械学習やディープラーニングによってAIはどんどん賢くなりますから、匠の技の習得も可能です。ただ、AIを使って「何をしたいのか」は人間が伝える必要があります。具体的にそれを教えるのがプログラム。プログラミングの力こそがIoT環境を生かすカギです。

 色々なものをプログラムするためには、API(アプリケーションプログラムインターフェース)の公開が必要です。APIとは、あるシステムを外部のプログラムから制御するためのインターフェースです。

 エネルギーの世界で考えてみましょう。例えば空調の省エネを実現するには、たくさんのパラメーターが関係します。そのパラメーターのチューニングにAIは大きな役割を果たし、制御だけで人間には不可能な「40%の省エネ」なども可能にした例もあります。それにはエネルギー機器のAPIを公開し、プログラミングを可能としなくてはなりません。

 オープンAPIでは「適切に使わせる」ためのガバナンス管理が重要です。データに関する問題では「不正に使わせない」セキュリティばかりが取りあげられがち。いつ、どこで、どの状況なら使えるかという高度な判断を下さなくてはなりません。

 制御権を誰が持つのか、ガバナンスを明確にしておくことが重要です。例えば、発電量と電力消費量のバランスが崩れた時、一律で電力供給を減らすのではなく、「病人が寝ている部屋はエアコンや医療機器が稼働できるように電力量を維持する」といった細かい制御を行う仕組みが必要です。これらは制度面の問題になりますから、実現するには法整備などが求められます。

 これからの世界はIoS(サービスのインターネット)の時代になると私は見ています。IoTでモノがつながった先にあるのは、人、組織、行政を問わず、それらが提供するサービスの連携。世界はすべてのモノ、ヒト、サービスがAPIでオープンに連携できるIoS社会へと進展していくはずです。

 IoS時代にイノベーションを起こせる人材を育てたい。そんな思いを胸に私は今、2017年4月に開校した東洋大学の情報連携学部(INIAD)で文・芸・理を融合した教育に取り組んでいます。

インターネットは誰でも使えるオープンなネットワーク。だから社会を変えることができた

インターネットは誰でも使えるオープンなネットワーク。だから社会を変えることができた
 

 
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経済産業省の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会が取りまとめた「第5次エネルギー基本計画(案)」が公開され、当財団としてパブリックコメントを提出いたしました。その結果および「第5次エネルギー基本計画におけるコージェネの位置づけ」について、資料を取りまとめております。

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