続いて、石油資源開発株式会社(JAPEX)代表取締役社長の藤田昌宏氏が「エネルギートランスフォーメーションと石油資源開発(株)の未来」と題した基調講演を行った。カーボンニュートラル実現に向けた世界の動きと日本が進むべき方向性を示し、その中でJAPEXはどのように事業を推進し成長を図る方針かを説明した。
鼎談には元環境事務次官で早稲田大学法学部教授の森本英香氏、東京ガス常務執行役員の小西雅子氏、コージェネ財団の柏木理事長が登壇した。「カーボンニュートラルに向けたトランジションへの提言」をテーマに、エネルギーセキュリティーを確保しながら、いかに脱炭素化を進めるべきかを語り合った。トランジションのプロセスにおいてまず必要となる、DXとGXを一体化した“異次元の”省エネにおいて、コージェネが果たす役割などを確認した。
特別講演会の終わりには、コージェネ財団専務理事の坂倉淳が登壇し閉会挨拶を述べた。坂倉専務理事は「特別講演会での議論を受け、カーボンニュートラルな社会の実現はいかに目標やハードルが高いか、トランジション期におけるアプローチと課題がいかに多様かを実感した。国際情勢やエネルギー市場、技術動向は刻々と変化する。我々は幅広い視野を持ち、偏ることなく新しい情報を収集し、臨機応変にしたたかにエネルギー問題に取り組んでいく必要がある」と語った。
世界では、脱炭素への急進的な動きを現実路線に引き戻すような動きもみられる。今年5月の先進7カ国(G7)首脳会合では、各国の事情に応じた脱炭素へのアプローチがあることを確認している。

コージェネ財団 専務理事 坂倉 淳
坂倉専務理事は、「足元の省エネを確実に進めるだけでなく、レジリエンスの向上や系統への貢献などでも価値を発揮し得る」と、日本のトランジション期においてコージェネが重要な役割を果たすことを改めて説明した。
「脱炭素に向け高い基準や目標が掲げられつつあるが、ここからは環境配慮とエネルギーセキュリティー、系統の安定性確保と分散型エネルギーの確立など、俯瞰した視野でバランスの取れた施策を講じることが重要。今後も、皆さんといっしょにコージェネの在り方を考えながら、取り組みを進めていきたい」と述べ、特別講演会を閉会した。