ここからは石油資源開発(JAPEX)の取り組みをご紹介します。JAPEXは石油、天然ガスの探鉱・開発・生産、いわゆるE&P(Exploration and Production)を手掛けています。世界で6カ所、日本国内に10カ所の拠点を展開しています。我々の会社の存在意義は、エネルギーを安定供給することです。日本の産業、国民の皆さんが石油や天然ガスを必要とする限り、引き続きしっかりE&P事業を進め、その安定供給に努めます。
一方、脱炭素化が進む中、インフラ・ユーティリティ事業やその他事業も拡大し成長を図ります。
インフラ・ユーティリティ事業では、現在7カ所の発電所の開発・運営に参画していますが、新たな取り組みとして、福島県新地町ではスマートコミュニティ事業に乗り出しました。天然ガスコージェネレーション(熱電併給)システムを活用し、周辺施設にエネルギーを供給しています。
今年3月には、ドイツの製薬メーカー・ベーリンガーインゲルハイムの山形工場で、天然ガスコージェネを核とするエネルギーセンターから、電力・蒸気・冷水を供給するエネルギーサービス事業を開始しました。
その他事業では、カーボンニュートラル分野の事業を推進しています。特に力を注ぐのがCCS、CCUS(CO2の回収・貯留・活用)です。E&P事業を通して、CO2を安全に圧入するための地下調査、掘削、モニタリングなどの技術力やノウハウがグループ内に蓄積され、一気通貫でCCSやCCUSに対応できるのが強みです。
■ JAPEXのカーボンニュートラル対応方針

国際エネルギー機関(IEA)は、2070年に世界でカーボンニュートラルを達成するには、CO2削減量のうちの約2割、76億tをCCUSが担う必要があると予測しています。今後も石油やガスは一定程度、使い続けざるを得ません。燃焼時に排出されるCO2を大気に放出しない技術が必要であり、CCS、CCUSの重要性はさらに増していきます。
今年6月、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)はCCS事業7案件を「先進的CCS事業」に選定しました。当社は、このうちの北海道苫小牧地域CCS事業と東新潟地域CCS事業に参画しています。
海外でもCCUSに取り組みます。経済産業省から補助金をいただき、インドネシアとマレーシアで現在、フィジビリティ・スタディを行っているところです。
世界がカーボンニュートラル達成に向かい動く中、日本はエネルギーコストを念頭に置き、したたかに上手に対応し、産業競争力を維持することが必要です。なし崩し的に無茶な計画をつくり、それに縛られることは避けなくてはなりません。
我が社も、一方でエネルギーの安定供給を図りつつ、また一方で脱炭素に向けいろいろな手を打っていきたいと考えているところです。
■ CCSの重要性
