スペシャルリポート

持続可能な社会の実現に向けた
NEDOの取り組み
イノベーション創出を支援、脱炭素社会の実現に貢献へ

アンモニアやカーボンリサイクル燃料もGI基金で研究開発を支援

 燃焼時にCO2を発生させない燃料として、水素とともに大きな期待が寄せられているのがアンモニアです。アンモニアは、肥料や化学製品の原料として長く使用されており、燃料として使う場合でも、既存の貯蔵、運搬技術が応用できるメリットがあります。

 GI基金事業では、燃料サプライチェーンの構築を目指し、アンモニアの製造コスト削減と発電利用のための研究開発を進めています。

 発電利用に関しては、石炭ボイラにおけるアンモニアの高混焼、ガスタービンにおけるアンモニア専焼に取り組んでおり、現在、バーナーや燃焼器の開発を進行中です。早期に社会実装を進められるよう、当初計画を前倒しして推進しています。並行してクリーン燃料アンモニア協会を中心に、アンモニア普及拡大に向けた国際標準化の取り組みを推進しています。

 燃焼しても大気中のCO2が実質的に増加しないカーボンリサイクル燃料も石油代替燃料の選択肢の1つです。GI基金事業では、「CO2等を用いた燃料製造技術開発プロジェクト」において、CO2を原料とした合成燃料、合成メタン、グリーンLPGの製造技術の確立やコスト削減を目指し技術開発を行っています。

 合成燃料については、CO2と水素を合成し、高効率で大規模な液体燃料に転換するプロセスの開発を行っています。2024年春に1バレル/日のパイロットプラントの稼働開始を目指しています。300バレル/日のパイロットプラントに関するプロセス設計、基本設計にも着手しました。2028年度までにパイロットスケールで液体燃料収率80%とするのが目標です。当初計画を前倒しし、2030年代前半の商用化を検討しています。

 合成メタンについては、再エネ電力等で製造した水素と発電所などから回収したCO2から効率的にメタンを合成する技術の確立を目指しています。エネルギー変換効率や耐久性に関する要素技術のデータ取得を進めており、電解技術を利用したシステム化検討のための小規模試験設備の基本設計に着手しています。2030年度までにエネルギー変換効率60%以上を実現すべく開発を進めています。

 水素と一酸化炭素からLPガスを合成するグリーンLPGは、2030年までに年産1000t以上の生産・商用化を目指しています。現状30%ほどの生成率を改善し、50%以上とする技術の確立に取り組んでいます。生成率50%を達成できる触媒の開発にめどが立ったところです。社会実装に向け、サプライチェーン構築に向けた準備も進めています。

 GI基金事業は過去に例のない大規模な事業で、国際的にも注目されています。これまで培った成果も活用しながら、企業のコミットメントを引き出し、カーボンニュートラル実現に貢献したいと考えています。

アンモニアやカーボンリサイクル燃料もGI基金で研究開発を支援

 
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