スペシャルリポート

[コージェネシンポジウム2017レビュー2]
基調講演
電力・ガスシステム改革の動向と展望

2022年を目標に導管部門を法的分離

 ガスシステム改革の議論において、最も難航したのが、導管部門の中立化という点でした。私が委員長を務めたガスシステム改革小委員会では、法的分離は必ずしもすぐに実行しなくても、その方向に向いてこれから議論をしていけば良いのではないか、という形で締めくくったのですが、その後の様々なプロセスを経て、導管部門の法的分離が決まったわけです。特に東京ガス、大阪ガス、東邦ガスの大手3社を対象に、現在認められているLNG基地事業、小売事業とガス導管事業の兼業を原則として禁止します。

 議論の中で色々な意見が出て難航した最大の原因は、電気と横並びでガスを議論したことです。電気の場合は、送電線の独立性が強いわけですが、ガスの場合は先ほど申し上げたように、ビジネスとして一体化して全体最適がなされてきたこともあり、そのような中での中立化や、法的分離というのは、なかなか難しいだろうと考えていました。

 しかしながら、法的分離を行うと決まったわけです。導管ネットワークを中立的に使えるようにする、事業者としての公平性を担保するための規制をどのように設けるのかということがポイントになります。

「製造業は届出制、導管事業者は許可制、小売事業は登録制となったわけで、この自由化に向けてガイドラインを作成する必要があります」(山内氏)
「製造業は届出制、導管事業者は許可制、小売事業は登録制となったわけで、この自由化に向けてガイドラインを作成する必要があります」(山内氏)

 こうした議論を経て、本年4月から全面自由化することが決まりました。2022年を目標に導管部門を法的分離する予定です。製造業は届出制、導管事業者は許可制、小売事業は登録制となったわけで、この自由化に向けてガイドラインを作成する必要があります。ガス小売り事業の登録は、昨年8月から受付を開始し、10月の段階で5件の申請を受け付け、1件の登録が行われました。電気の場合に比べて、ガス小売事業者はなかなか増えないというのが実態のようです。導管が必ずしもつながっているわけではないため、いわゆる玉をどのように手に入れるかという問題などがあって、事業への参入はそう簡単ではないと言えます。

 今の議論は、ガイドラインの策定に関する検討です。「ガスの小売営業に関する指針(案)」を新規にまとめます。情報提供のあり方、例えば説明内容や契約内容などに関し、問題となる行為や望ましい行為についてガイドラインを作成しているところです。また、以前からあった「適正なガス取引についての指針」を公正競争の確保という観点から見直し、改定する方向で進めています。

 
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