柏木:鹿島は1992年に竣工した東京・江東区の大型複合施設「東京イースト21」を2013年にリニューアル。コージェネシステムを導入し、スマートエネルギーネットワークを構築しました。複数の建物でエネルギーを融通し合い、面的に利用するスマートコミュニティのモデルケースになったと思います。既設の施設にコージェネを入れるという発想は非常に新鮮で、その年の「コージェネ大賞」も受賞しましたね。

「国によって状況は様々ですが、強靱化、スマート化、効率化など街づくりに求める基本的な思想は日本と同じです」(押味氏)
押味:「東京イースト21」は四半世紀にわたり、変化する街のニーズに応じて最新の技術を取り入れながら施設を転換させてきました。2013年のリニューアルの際にはBCP(事業継続計画)性を考慮し、燃料電池のフィールドテストを行っていた場所にコージェネを設置しています。最新のエネルギーシステムが適用できる拡張性ある街になっています。
今、東京の大型開発案件ではコージェネを核とする分散型エネルギーシステムを導入し、スマートコミュニティを構築することが当然の前提になっているように思います。
柏木:スマートコミュニティは日本が誇る輸出アイテムとなって、日本の経済成長にも貢献するのではないかという期待も高まっています。海外でのプロジェクトは進行していますか。
押味:国によって状況は様々ですが、強靱化、スマート化、効率化など街づくりに求める基本的な思想は日本と同じです。鹿島は「東京イースト21」をはじめとする国内でのスマートコミュニティの構築・運営ノウハウを積極的に活用して海外展開を図っています。
例えば、インドネシアでは現地法人が首都ジャカルタのスナヤン地区で「スナヤン・スクエア・プロジェクト」を手掛けました。敷地面積19万平方メートルの国有地にオフィス、商業施設、アパート、ホテルを複合開発しています。いきなり大型プロジェクトを手掛けるのは難しい場合も多いので、小規模なプロジェクトから入って地域のエネルギーを含めて提案し、広げていくというような展開を進めていきたいと思います。