柏木:日本は最終エネルギー使用量のうち電気は4割で熱が6割。熱は味噌汁のさめない距離にしか運べず未利用に終わっているものも多くあります。コージェネを導入し、熱導管を敷設すればエリア内で効率的にエネルギーを活用できるはずです。最後に今後のエネルギービジネスや街づくりのあり方について、お聞かせください。
荒木:熱は手がついていないところが多いですね。電気も熱もトータルにマネジメントすることは非常に重要だと思います。
最近、エネルギー関係の会議に参加すると、熱のマネジメントが話題に上ることが多いと感じます。特に欧州は熱需要が多いこともあり、中小規模のビルの熱をどうマネジメントするか、設備の更新をどうするかといった問題がよく議論されています。海外も日本もそうですが、熱エネルギーと電気の効率的な利用についてはニーズも課題もあります。私たちもデータを活用しながら熱と電気のマネジメントに取り組みたいと考えています。
押味:鹿島は未利用エネルギーを活用する実証実験にも参画し、学んでいるところです。こうした仕組みがエネルギーの主流となって大旋風を起こすということはないかもしれませんが、都市の一部や地方で活躍する可能性はある。エネルギーの最小化、最適化を図る1つの方向性として取り組むことも必要だと思います。
柏木:今、国内では2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け様々な建物が新設されつつあり、オリンピック・パラリンピック後の景気を不安視する声もあります。押味社長にお聞きしますが、実際のところどうなるのでしょう。
押味:オリンピック・パラリンピック効果は非常に大きく、東京での再開発は活況を呈しています。それに付随して、様々なプロジェクトが動き出していますから、オリンピック・パラリンピックが終わった後も、建設需要がパタッとなくなるということは、ないと思います。
柏木:オリンピック・パラリンピックが終了した2020年以降も新しい建物が建つということであれば、そこにはBCP性を考慮した分散型エネルギーシステムが構築される可能性が高い。コージェネの普及にとっても非常にプラスですね。将来は明るいと考えて良さそうです。企業や自治体の皆さんには、今後も効果的なアライアンスを組み、脱炭素、強靱化を実現するスマートエネルギーシステム構築に邁進していただきたいと思います。
