スペシャルリポート

超スマートシティとコージェネレーション」
エネルギーとデジタルを融合、日本の成長戦略の要に

大震災に備え、都心でエネルギーを地産地消

柏木: エネルギーを取り巻く環境が大きく変わる中では、まちづくりも根本から見直す必要があります。都市部と農山村部では色が異なるものの、どちらも大規模電源に頼り切るのではなく、コージェネレーション(熱電併給)システムのような自立分散型電源を導入し、電気や熱を面的に融通することが必要です。三井不動産はどんなまちづくりを進めていますか。

北原義一(きたはら よしかず) 氏
北原義一(きたはら よしかず) 氏
三井不動産代表取締役副社長執行役員
1980年3月早稲田大学政治経済学部卒業後、三井不動産に入社。2007年執行役員ビルディング本部ビルディング事業企画部長、2008年常務執行役員ビルディング本部副本部長兼ビルディング事業企画部長、2011年常務取締役常務執行役員ビルディング本部長、2013年取締役専務執行役員ビルディング本部長を経て2017年より現職。

北原義一氏(以下敬称略): 創業以来、日本のまちづくりをリードしてきた当社が今、手掛けるのはエネルギーの地産地消という新たな価値を提供する「都市型スマートシティ」です。東日本大震災の際、東京は帰宅困難者があふれ、都市機能が麻痺するなど混乱状態に陥りました。我々は次の大震災に備え、災害に強く、省エネ性を備えたまちをつくろうと動き出しています。

 第1弾が「日本橋スマートシティプロジェクト」です。ビルの地下に大型のガスコージェネシステムを設置。東日本大震災でもガス漏れや停止がなかった強度の高い中圧ガスラインを引き込み、停電時にもガスを燃料に発電を継続して各ビルにピーク時の50%のエネルギーを供給します。有事の際も、平常時に近い状態で電力を使えます。廃熱は冷暖房や給湯などに無駄なく使います。当社が所有・管理する施設だけでなく、それ以外の既存のオフィスビルや商業施設に対しても電気と熱を供給し、従来に比べ二酸化炭素(CO2)を30%削減します。

シンポジウムでは三井不動産の日本橋電熱併給事業・日本橋スマートシティプロジェクトを詳しく紹介するリーフレットが配布された

シンポジウムでは三井不動産の日本橋電熱併給事業・日本橋スマートシティプロジェクトを詳しく紹介するリーフレットが配布された
 

 
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