スペシャルリポート

超スマートシティとコージェネレーション」
エネルギーとデジタルを融合、日本の成長戦略の要に

「FIT切れ」電源の発生で自家消費ビジネスも膨らむ

柏木: 既存のビルにも電気や熱を送るというのは都心部のエネルギー密度の高いところにコージェネで発電所をつくるようなもの。極めてチャレンジングなプロジェクトですね。このようなスマートシティが要所要所にできれば、ムダなく低コストでエネルギーを利用でき地域の利用者のメリットは大きい。

 IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)できめ細かくエネルギーを管理できると、需要側で電力の使用を最適化する「デマンドレスポンス」や節電した電力を売買する「ネガワット」などのビジネスモデルも生まれます。自治体主導のシュタットベルケ(地域インフラ公社)が地域創生に一役買うケースも出てくるでしょう。見守りサービス、駆けつけサービスなどの新たな付加価値のあるビジネスの出現も期待できます。日本の成長戦略の要となり得るのではないでしょうか。

山根: おっしゃる通りです。エネルギーの領域とデジタルの領域は非常に親和性が高い。多くのプレーヤーが両者のつながるところにチャンスがあると見て参入しています。これからはIoTで集めたエネルギーのビッグデータ解析によって得た価値をビジネスにする競争が激化していくと思います。電力の世界を飛び越えた新たなビジネスモデルの登場も期待できます。現に、1月に米ラスベガスで開かれた「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」ではスマートシティが高い関心を集めていました。

 全国各地で地元の再エネ活用を標榜する地域新電力が出現しています。エネルギーに関するお金を地域の中で還流させるために分散電源を活用しようというわけです。来年には「余剰電力買取制度」の契約期間が終了する「FIT切れ」の電源が出てきます。売電に頼らない自家消費が進むため、関連機器やソリューションのビジネスが盛り上がりそうです。ここから新しい産業が生まれる可能性も大いにあるとみています。

 
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